構造用集成材
高強度・高品質
本来、木は鉄やコンクリートよりも優れた耐久性を誇ります。
アイフルホームは、木をいつまでも丈夫に維持する技術を採用しています。
建てた後の性能をずっと維持するために、強く、曲がりにくく、長持ちする、「構造用集成材」を採用した安全な構造を実現しています。
均質
木造の大型建造物には「強度性能」が明確な集成材が使用されています。
アイフルホームが集成材を採用している理由は、一般の無垢材に比べ、「強度性能」にバラツキがほとんどないからです。バランスの良い、強い構造をつくるためには、構造材一本一本の強度・品質が均質で、明確であることがとても重要になります。木造の大型建造物に「集成材」が採用されている理由もこの「強度性能」の明確さにあります。
「樹種」ではなく「強度性能」で評価
これまでの木造住宅は、使用する木材の「樹種」によって強度を判断し、材料を分類・選択してきました。しかし、同じ「樹種」といっても実際は強度に大きくばらつきがあります。集成材は「樹種」によるあいまいな強度分類ではなく、お客様の客観的な立場で強度を選択できる「強度性能(強度等級)」による分類を行っています。アイフルホームが集成材を採用するのは、こんなところにも理由があるのです。
何が使われているのか分からない食品を食べるのが不安なように、構造材もどれだけの強度があるのか分からないと非常に不安なものです。
右図は、強度性能がはっきり分かる集成材と、樹種だけで強度があいまいな無垢材との比較した一例です。
「安全」と「安心」をお約束できるのは、もちろん左側の木材、つまり集成材です。
強さ
スギと比較して「圧縮強度」で約1.4倍、「曲げ強度」で約1.4倍の強度を保持しています。
一般の住宅の構造材として使われるヒノキ、スギの無垢材と、アイフルホームが採用している同じ太さの集成材の柱部分と梁部分との比較をした場合、集成材は抜群の強度性能を保持していることを確認しています。
厳格な生産管理
それぞれの工程を経て、厳格にチェックされて製造されます。
集成材の製造工程
集成材の厳格なチェック体制
集成材にはその品質の証として、1本1本にこのJASマークが貼付されます。
※製造メーカーにより表記内容、表記方法が異なる場合があります。
品質
経年変化による反りや狂い、割れがほとんど発生しません。
木材の内側に含まれる水分の割合を表わす含水率。この含水率が材木の中で均一でなくばらついていると、木が反ったり割れたりする原因となります。集成材は、ラミナ(集成材を構成する板材)の段階で一枚一枚を乾燥させるので、含水率がどの部分でも均一な15%以下になります。含水率が低く、一定な集成材は、そうした欠点を克服した木材なのです。
アイフルホームは住宅の骨組み部分である構造材すべてに集成材を採用しています。
集成材は木を貼り合わせただけで、何年かのちに剥がれてしまうのでは?と心配されていませんか?
ここでは、誰もが気になる集成材の剥離問題についてご説明します。
集成材に使用する接着剤
ラミナの接着に使用している接着剤は、接着強度、耐久性、耐水性、耐候性において優れた性能を発揮します。JAS規格で定められた「煮沸剥離試験」「浸漬剥離試験」「減圧加圧試験」などの試験に合格したものを使用しています。
■木質系接着剤の種類と性能比較
参考資料1:林 知行編「ここまで変わった 木材・木造建築」より
参考資料2:秋田県立大学高度加工研究所編「コンサイス木材百科」より
接着剤の歴史と実績について
アイフルホームで採用しているレゾルシノール樹脂を使った集成材は、北米で1943年頃から使われており、長期間の実績があります。また多くの研究者により、接着剤の耐用年数を推定しておりますが、一般に合板に用いる(アイフルホームでも使用)フェノール樹脂やレゾルシノール樹脂接着剤の耐用年数は、50℃の温度において300年~1000年もの耐久性があると言われております。
生産段階でのきちんとした品質管理がポイント
たとえ高性能な接着剤を使用していても、品質管理の行き届いた工場で生産されなければ、接着強さに影響し、剥離の問題は発生してしまいます。JAS規格は最低基準です。それ以上は集成材メーカーのきちんとした品質管理が重要になります。アイフルホームの指定集成材メーカーは、JAS 認定を取得した工場。行き届いた品質管理のもとで生産しています。
耐久性
歴史的な裏付けにより、木の強さ、高い耐久性能が実証されています。
歴史的建造物に見る木の寿命
日本の歴史的建造物はすべて木造です。大きな地震や災害を乗り越えて1,400年以上経った今も歴史を継いでいる建築物も残っています。構造材としての木の耐久性は、非常に優れており、木の特性をいかす技術や余分な湿度などの影響を受けにくくすることで、強度や品質の低下を防ぎます。だから、鉄骨の住宅や鉄筋コンクリート住宅などと比べても耐久性は劣らないのです。
年代 | 建築物 |
---|---|
飛鳥時代 (600年代) |
出雲大社、伊勢神宮、住吉神社、法隆寺金堂、法隆寺五重塔 |
奈良時代 (700年代) |
法隆寺夢殿、唐招提寺金堂、正倉院、薬師寺東塔 |
平安時代 (800~1100年代) |
平等院鳳凰堂、中尊寺金色堂、紫宸殿 |
鎌倉時代 (1200~1300年代) |
東大寺南大門、円覚寺舎利殿、石山寺多宝塔、正福寺地蔵堂 |
室町時代 (1300~1500年代) |
鹿苑寺金閣、慈照寺銀閣 |
桃山時代 (1500年代) |
二条城、西本願寺飛雲閣 |
江戸時代 (1600~1800年代) |
日光東照宮、修学院離宮、桂離宮 |
火災時の特長
木造住宅は火災によりすぐには倒壊に至りません。
木が燃えるのは表面だけです。
木は燃えるイメージがありますが、構造材に使用するような太い木になると、燃えにくくなります。 木が燃えて表面が黒くこげたところを炭化層と呼びます。この炭化層は、熱を伝えにくく、酸素を中に入れないカバーとなり、木が燃える勢いを弱めます。木の内部が燃えない状態を保ちやすくなるので、木の住宅は、構造がすぐに焼け落ちることを防ぎます。燃焼実験/
木は燃えだして15分以上経っても強度が60%以上あります。
木と鉄、アルミを同時に燃焼した場合、鉄は5分で強度が約40%まで、アルミは一気に約5%まで強度が低下します。木は、徐々に強度が低下しますが、表面の炭化層によって、内部の燃焼を抑えるので、15分経っても60%以上の強度を維持します。木は燃えやすいと言うイメージがありますが、高温となる火災においては、木よりも鉄の強度低下の方がはげしく、鉄骨造の住宅の方が一気に倒壊に至る危険性があります。万―火災の時、重要なのは避難時間。
高温となる火災において一定温度を超えると、急激に強度低下が発生する鉄骨造の住宅。火災が発生した場合に大切なのは避難時間です。木造は、徐々に強度が低下するものの、鉄骨造のような急激な強度低下には至りません。採用急増中のホワイトウッドとレッドウッド
ここ10 年来、飛躍的にヨーロッパからの輸入が増えたホワイトウッドとレッドウッド。
ヨーロッパに生える最も主要な木であり、人工植栽林が非常に多くなっています。主に集成材に採用され、国内のシェアも約40%を超えるまでになりました。
木材の成長は、寒い地域で育った木ほど年数がかかり木目がきめ細かくなる為、強い木となります。北緯65°前後で育った木は住宅に一番適していると言われます。また、北欧の湿地帯で育った木は、あて※が少なく、製材後の狂いが減ります。
※あて(あて材)とは樹木が生育していくなかで、斜面上や風・雪の影響で傾いたりした時などに、重力の向きに対して正常にのびるよう枝や幹を曲げようとして形成される木材中の部分。あての部分は年輪が偏心しているなど、反りや狂いの原因となる。
木造住宅では、ホワイトウッド・レッドウッド集成材が数多く使用されています。
ホワイトウッドは腐朽しやすいと言われたのですが大丈夫ですか?
ホワイトウッドを腐朽しやすいと主張しているほとんどの場合が、屋外で野ざらしの状態でシロアリの食害試験をした結果、檜やヒバと言った樹種と比較して早く腐朽したことを根拠としています。
しかし、これらの試験環境では、時間的な差はあれ風化、腐朽などの劣化現象がおきます。
雨漏りを防ぎ、水がたまらないようにして、必要に応じて防腐防蟻処理を施し、木材腐朽菌やシロアリの生息環境を排除しておけば問題はありません。
住まいの耐久性は構造材の樹種だけに左右されるのではなく、雨仕舞いや、施工精度、メンテナンスの有無なども含めた総合的な性能です。アイフルホームでは安定供給、耐久性、施工性、価格等を総合的に評価し採用しております。